日本では西日本で多くの患者が報告されています.近年,日本ではSFTSウイルスに感染してSFTS様症状を呈するネコからSFTSウイルスに感染してSFTSを発症したり,死亡したりする患者も報告されています.日本での詳細な疫学調査研究では,一つの研究では致命率は31%,もう一つの研究でのそれは27%です.特異的治療法開発が課題です.
これまで,抗ウイルス薬ファビピラビルがSFTSウイルスの増殖を抑制することが報告されていました.そこで私たちはSFTS患者にファビピラビル投与による治療を実施し,有効性と安全性を調べる医師主導型臨床研究を実施しました.23名のSFTS患者に対してファビピラビル治療(第1日目には1800mgを1日2回,続いて1日に800mgの1日2回経口投与を計7-14日間)を実施しました.19名の患者は後遺症なく回復し,残念ながら4名の患者が死亡し,致命率は17.3%でした.