デングセンチネル渡航者サーベイランス:日本人渡航者における輸入デング熱症例の月別・年別報告推移, 2006-2014

デングセンチネル渡航者サーベイランス:日本人渡航者における輸入デング熱症例の月別・年別報告推移, 2006-2014

2016年8月29日

epi-2016-01.jpgDengue Sentinel Traveler Surveillance: Monthly and Yearly Notification Trends among Japanese Travelers, 2006–2014.

Fukusumi M, Arashiro T, Arima Y, Matsui T, Shimada T,  Kinoshita H, Arashiro A, Takasaki T, Sunagawa T, Oishi K.

PLoS Negl Trop Dis 10(8): e0004924. 2016.

デング熱は、感染症発生動向調査により、4類感染症として診断後直ちに届け出ることが義務付けられている。近年、輸入デング熱報告数は増加しており、また2014年には国内感染例も認めた。今回、輸入デング熱報告数を現状把握やリスク評価、根拠に基づく意思決定に用いるための手法を検討した。

 

 

渡航者数の変動の影響を除く為、渡航国別の日本人渡航者数を分母とし、輸入デング熱報告の推移を解析した。2006年~2014年の輸入デング熱報告数(日本人渡航者10万あたり)の月次・年次推移は、渡航国のデング熱の季節性と年次推移を反映しており、渡航先の流行状況が、日本人渡航者の感染リスクを反映している可能性が示唆された。これは、既存のデータをリスク評価と根拠に基づく啓発に活用するための有用な方法であると考える。

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