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メッセージ
平時の対応能力を超える危機への対応には、多くの人と組織が関わる必要があります。
危機は常に予測不能であり、応用問題の連続です。
基本的な初動対応を迅速に行えるよう、標準作業手順書(SOP)を準備し、演習や訓練で能力を高めつつ事前準備を行い、危機発生時には応用問題に対応できる柔軟性を確保します。
危機対処時は、指揮系統が明確な組織構造と風通しの良いコミュニケーションが不可欠です。EOCは、多数の関係部署や専門家が効率よく作業できるよう、非常に見通しの良い作業空間になっています。
国立感染症研究所 緊急時対応センター
Emergency Operations Center:EOC
社会的にインパクトが大きい感染症が発生した場合や、感染症やバイオテロへの事前の備えが必要と判断された場合に、迅速に情報や活動状況を集約し、疫学、病原体検査等の異なる関係部署が一体となった対応を行うためのセンターです。
対応が必要となった(アクティベーション)時、感染研EOCでは関係部署と連携し、情報収集、リスク評価等のとりまとめ、対応の調整等を行います。
CEPR第二室が中心となって、想定されるインパクトや対応に応じて、関係部署の協力を得てEOCの体制を整えます。
EOCはなぜ必要?
感染症の危機発生時には迅速性が求められます。そして、さまざまな専門家チームが活動します。
多くの人の協力を得て、目的を同じくし、対応の抜け漏れや二度手間になることがないよう効率的に活動を行う必要があります。そのため、目的や活動、感染状況に関する情報を共有し、活動を調整しながら対応を進めていくためにEOCの存在は欠かせません。
EOCの活動事例
2023年6月末までに、6回のアクティベーションを経験しました。活動内容はその時々で異なります。
主に、サーベイランスと患者発生時の疫学調査等の対応を行う部門に加えて、会議の設定や記録、日報の作成、コミュニケーション等を行うロジスティック部門が設置されます。そのほか、事態に応じて必要な部門を設置し、連携しながら活動や、演習・訓練の開発、対応経験をとおしてそれらの修正を行い、より良い活動基盤の構築を進めていきます。