H5N1インフルエンザウイルス広域阻害活性を持つ抗ノイラミニダーゼ抗体の開発

H5N1インフルエンザウイルス広域阻害活性を持つ抗ノイラミニダーゼ抗体の開発

2026年03月13日

Potent efficacy of an NA-targeting antibody against a broad spectrum of H5N1 influenza viruses

Saya Moriyama#, Julia di Iulio#, Fabrizia Zatta#, Kevin Hauser#, Hideki Asanuma, Hector E. Muñoz, John M. Errico, Yu Adachi, Ha V. Dang, Nadine Czudnochowski, Eita Sasaki, Alex Chen, Yi-Pei Chen, Ryutaro Kotaki, Alessia Peter, Eneida Vetti, Taishi Onodera, M. Cyrus Maher, Laura E. Rosen, Masayuki Shirakura, Gyorgy Snell, Hideki Hasegawa, Yoshimasa Takahashi*, Davide Corti*& Matteo Samuele Pizzuto*
(#Contributed equally, *Correspondence)

Nature Communications, in press (2026)

高病原性のH5N1型鳥インフルエンザウイルスの発生が各地で相次ぎ発生して公衆衛生上の問題となっている。インフルエンザウイルスは変異を蓄積して免疫応答を回避しており、H5N1型も変異が蓄積していくつものサブクレードが存在している。本研究では、インフルエンザウイルスの細胞からの放出に関わるノイラミニダーゼに対して阻害活性を持つモノクローナル抗体FNI9がH5N1型のサブクレードに対しても広域に阻害活性を持つことを明らかにした。FNI9はマウスの致死感染実験系において、クレード1と現在流行しているクレード2.3.4.4bのウイルスに対して感染予防効果を示した。FNI9はノイラミニダーゼ配列のうち保存性の高いアミノ酸残基に結合しており、これがFNI9の広域性に関わると考えられる。

本研究はVIR Biotechnology社との共同研究で、AMEDとJSPSの支援を受けて実施しました。

vir-2026-01.jpeg